シンガポールライド第六弾 ~もはやトレーニング~
日本は寒波の影響により、各地で雪が降ったそうですね。センター試験のタイミングでの雪となり、受験生の皆さんは余計な心配事が増えてしまったのが不運です。僕が大学受験をした2011年のセンター試験の日も大雪だったことを思い出します。幸い会場が自宅から近かったのでさほど影響は受けませんでしたが、帰りの渋滞がすごかったのを覚えています。
受験生たちが頑張っている頃、僕はシンガポールで一生懸命にペダルをこいでいました。人生分からないものです。6年前に「君は大学院2年生を休学して、シンガポールで自転車に乗っているよ」(もちろん研究もしていますが)と言われて誰が信じるでしょうか。予測できない人生は楽しいものです。よく日本人の典型的なキャリア形成について「レールに乗る」と揶揄されますが、そもそも「レール」なんて無いんだと思っています。誰かがつくった轍(わだち)をたどっていく人が多いのは事実ですが、僕は轍をつくる方になりたいです。
ちょっと真面目な話になりましたが、話を戻してシンガポールライド第六弾です。今回は西側を爆走しました。
ルートはこちら、反時計回りです。シンイチ(シンガポール一周)に向けて、着々とルート確認が進んでいます。前半に通った南西部はジュロン(Jurong)工業地域と言います。重化学工業が盛んな地域で、石油化学や造船などをおこなっているそうです。北西部分は軍の施設なので立ち入ることはできません。代わりに施設の隣を通る一本道を走りました。マレーシアをちらっと見やって、橋を渡りPCNを通って帰っていく、という道のりです。観光スポットは皆無で、ひたすら直線道路を突き進むいいトレーニングライドとなりました。
観光スポットが無いとはいえ、色々な発見があるものです。GoProのキャプチャ画像で振り返りましょう。
大学を後にしてすぐ、「ん?」となりました。欧米スタイルですかね。彼はそのまま右折レーンに入って、車と一緒に右折していきました。すごい。
おばあちゃんが台車に段ボールをのせて、闊歩していました。紛れもない車道です。すごい。無事目的地まで行けたのか心配になります。
この橋を渡ると工業地域の始まりです。それにしても5車線道路はなかなか壮観です。
工業地域というだけあって、常に大型車両が行き交っています。幸い道幅は広かったので、うまく避けてくれました。ダンプは友達。
南西部の出っ張ったところまで来ると、対岸にたくさんの船舶が見えました。マリーナバラージで見た船がここに集まるのでしょうか。いい雰囲気です。
さすがに土曜日の昼12時ごろだったので、関係車両はほぼいませんでした。南国の工業地帯で、個人タイムトライアルをイメージしながら爆走です。
手元はこんな感じ。いわゆる「下ハン」で淡々と進みます。念のため...スマホは停車時のみ使用しています。
ちらっと化学プラントっぽい施設が見えました。ワクワクしますね。
まだまだ開発工事がおこなわれている途中のようで、昼休憩中の現場のおっちゃんたちにも挨拶して走っていきます。写真が見づらいですが、木陰にいるおっちゃんに手を振っているところです。
そして、いきなり行き止まりになりました。なんもないです。
地図を確認すると、まだ先の方まで行けそうだったので気を取り直して再出発です。
さっきと同じような直線道路をひたすら進んでたどり着いたのは、またしても行き止まりでした。この先は工事車両のみ入れるようです。少ししょげましたが、補給食を食べて北に向かいます。
STOP #cycling #roadbike #training #workout #jurong #Singapore #deadend
代わり映えしない景色にちょっと飽きてきたところ、ごつい車両が何台も停められている施設がありました。おそらく軍用車両でしょうか。冒頭で紹介した、軍の施設に近づいて来たということでしょう。
自転車で走っていいのかよくわからないハイウェイみたいな道をひたすら走り、南洋理工大学まで来ました。ここからは交通量の少ない道になるので安心です。
Hi, NTU #cycling #training #workout #roadbike #NTU #Singapore
なんだかものものしい看板です。
読まなくても、何を意図しているかこんなによくわかる看板もそうありません。なぜ銃を突きつけられているのか、よくわかりませんが白い彼が不憫です。
立ち入り禁止の看板の先にはいかず、ひたすら北に向かいます。
走りながらでも補給は欠かせません。(食べかけですみません。)この羊羹は、シンガポールでの僕のサイクリングを支えている大事な補給食の一つです。DAISOで4個セット2SGD=160円、小倉・本煉・梅・塩の4種の味が楽しめてそれぞれ100kcalほど、ちょうどいいサイズで背中のポケットに入れても邪魔になりません。素敵ですね。
タイムラプスだとこんな感じです。ひたすら走ります。
北の方までやってくると、だんだん雰囲気が変わってきました。人気はあまりなく、ところどころに商業用の花を栽培している施設や、なぜか鯉の養殖池がありました。
工業地域から、これといって見るものはありませんでしたが、対岸にマレーシアが見えた時は、さすがに少し報われた気がしました。お世辞にもきれいとは言えませんが、"東南アジアのリアル"と表現すればちょっとは良くきこえるでしょうか。
hi, Malaysia #cycling #roadbike #training #workout #Singapore #Malaysia
ちょっとはそれっぽい場所にも行こうということでやってきたのは、Sungei Buloh Wetland Reserveです。ASEAN遺産公園にもなっている、湿地保護区です。保護区内にはボードウォークが整備されており、マングローブ林や湿地に住む野生動物を観察することができるとのこと。残念ながらトイレ休憩でしか立ち寄れませんでしたが、シンガポールの自然を見られる貴重なスポットと言えそうでした。
さて、シンイチのために下見しておきたい橋、と思ったら貯水池の堰の上でした。
右手に貯水池とシンガポール内陸部
左手にマレーシア。晴れていたらもう少し清々しい景色になったと思うのですが、残念です。
ここからはおなじみPCNを通って帰っていきます。ちなみに、こちらのサイトでPCNがどこにあるか確認できます。
見上げれば、団地かコンドミニアムか、ひしめき合っていました。シンガポール人の友人曰く「この国は狭いから、住居を確保するためには上に伸びるしかない」とか。
交差点で信号待ちをしていると、救急車を見かけました。シンプルなデザインですね。
各地で工事がおこなわれているのがこの国の常ですが、ここまで大胆なのは初めて見ました。掘っているのは、日本でいうところの追い越し車線です。安全管理はきちんとなされているのか心配です。
PCNには時々失望したり驚いたりしますが、この通路はよくできています。いわゆる歩道橋なのですが、自転車を降りなくてもいいように完全なスロープになっています。ぐるっと渦を巻くようになっているのが分るでしょうか。
しっかりとレーンが分かれていて、事故のリスクを低減しています。安全で且つ走っていて楽しい、素敵な通路でした。
少し気を抜くと現れる工事現場、道幅が急に細くなることがあるので要注意です。
今回も無事寮まで戻ってこれました。よかったです。
年末に引越してきた寮は、雰囲気はお洒落ですが内部は老朽化が進んでいる感じです。まだ許容範囲なので大丈夫ですが。そのうち軽く紹介できたらいいですね。
以上、シンガポールライド第六弾でした。いつもの東側の華やかさはありませんでしたが、純粋なロードバイクトレーニングとしては今までで一番内容の濃いものになりました。平均時速も速かったです。前半は28km/hに迫る勢いで、直線道路は30km/h以上で巡航できたと思います。シンイチ本番では走り方を考えないといけなさそうですね。
走行記録(参考)
走行距離:99.05km
走行時間:3時間52分
平均時速:25.5km/h
消費カロリー:2241kcal