シンガポールライド第四弾 ~ジャスティンと共に~
2016年も早いもので残り10日ほどになりました。今年は例年にも増してあっという間だったような気がします。留学に始まり留学に終わる、振り返りはまた今度書きたいと思います。
研究の方は難しい作業が続いています。化学合成をおこなってPLAポリマーを生成しようと試みています。化学合成は僕のいる畑とは少し違うので、教わることが多く楽しいです。お世話になっているのはドクター(Ph.D)候補のジャスティンというシンガポール人のナイスガイです。今月から博士論文のための研究を始めていくということで、僕もそこにさくっと参加させてもらう感じで研究をしています。彼は、僕が今まであったシンガポール人の中で、格段に聞き取りやすい英語を話すのでとても助かります。
ジャスティンについては、「NUSで博士をとろうとするんだから、厳しい競争を勝ち抜いてきたエリート学生なんだろうな」と勝手に思っていましたが、非常にフレンドリーで「いい人」感があふれています。競争を勝ち抜いてきたのは確かだと思いますが、その強かさが人間性に深みを持たせているのかもしれません。彼から教わったシンガポールのあれこれについては、また改めてまとめたいと思います。
さて、そんなジャスティンといろいろ話をしていると、彼もサイクリングが好きだということが発覚しました。研究のバディーがサイクリングの相棒にもなるなんて素敵なことです。早速一緒に出掛けようということで、先週の日曜に行ってきました。
ルートはこちら。ジャスティンの指定する場所で集合し、そこからは彼のあとについていきました。
ちょっとわかりにくいと思うので、どういう風にたどったかを示します。黄色が行きの道、水色がジャスティンと一緒に走った道、紺色が帰り道です。番号は休憩や食事をした場所で、順番に紹介します。
集合場所の公園にたどり着くまでに30km走りました。ジャスティンは僕がNUSの寮に滞在していることを知っていたと思うのですが、まぁいいウォーミングアップになりました。遅刻しましたが...。ジャスティンごめん。
無事合流しサイクリングスタート。
はじめにこんなジャングルっぽいところへ。若干のアップダウンにジャスティンは早くもバテ気味。彼のバイクは年季の入ったマウンテンバイクなので無理もありません。
サルがいました。けっこう沢山いるようで、餌やり禁止の看板がいたるところに。
先ほどの地図で①のポイントがこちら「Upper Peirce Reservoir」(アッパー・パース貯水池)です。ジャスティン曰く、観光スポットとしてはあまり知られていないそうで、人が少なくていいところとのことでした。確かに、日曜日の昼間なのにとても静かで落ち着く場所でした。
peaceful #cycling #Singapore #roadbike #touring #quiet #beautifulplace #peaceful
貯水池から戻り、インド料理屋さんで昼食です。ジャスティンは海外の友人ができると、決まってインド料理を紹介しているそうで、おすすめをいろいろ頼んでくれました。
バターチキンカレーと、固形ミルクが具になったまろやかなカレーを、非常に細長いインド米とナンでいただきました。辛いのがあまり得意でない僕でも美味しく食べられるほどの辛さで、サイクリングをするには少々食べすぎました。
昼食中にもジャスティンはシンガポールのあれこれをたくさん教えてくれました。メモに残したいくらい豊富な情報量で驚くことばかりでした。まとめてお伝えできればと思います。お腹いっぱいになったところで再スタートです。
「僕のサイクリングはセーフティーファーストなんだ」と語るジャスティンの背中をひたすら追いかけます。シンガポールの法律でも自転車は車道を走らないといけないのですが、彼は「デンジャラス」と言って歩行者を縫うように歩道を走ります。僕はそっちのほうが「危険」だと思うのですが、ついていくほかありません。
緑豊かな公園を抜け、
ミニセグウェイを乗りこなす少年を横目に、
時に自転車を担ぎ、
幾人ものセキュリティの目をかいくぐり、
道なき道をひたすら進み、
エレベーターにも飛び乗って、
工事現場をものともせず、
美しいイーストコーストパークにたどり着きました。
fine day #eastcoastpark #Singapore #pcn #cycling #beach #fineday #roadbike
これまで2度イーストコーストパークに来ていますが、今回は非常に天気がよく絶好のサイクリング日和でした。
横目にしながら立ち寄らなかったフードコートにて2度目の休憩です。(地図②:East Coast Lagoon Food Village)
さとうきびジュース、初めて飲みましたが美味でした。スポーツ中は甘すぎない飲み物が非常においしく感じるものです。さわやかな味でした。
ジャスティン一押しのオイスターオムレツ。これは、かなり、おすすめです。めちゃくちゃ美味しかったです。シンガポールでカキが食べられるなんて思っていなかった(機会がないと思っていた)ので、感動すら覚えるレベルでした。今度これを食べるためだけにここに来るかもしれません。
ジャスティンのおすすめは外れがないなと感心しながら、出発です。
僕の帰り道を考慮すると、ここでジャスティンと別れた方がスムーズに帰宅できるのですが、彼が「家を紹介するよ」と言ってくれたので、ついていくことに。それはすなわち、来た道を戻るということです。正直いって歩道をロードバイクで走るのは苦痛に近いものがありあますが「セーフティーファースト」のためには仕方ありません。また、帰宅が夜になることも確定。ナイトライドこそ危ないのであまりしたくなかったですが、好意を無下にしたくなかったので何も言えませんでした。
ちょっと心配事がいろいろありましたが、結果的に「ついていって大正解」でした。
「Kaz、着替えは持ってるか?晩飯に行こう」
もちろん着替えはなくサイクルジャージのままでしたが、ジャスティンの家の近くのホーカーズで安くてうまいローカルフードをたくさんいただきました。ありがとうジャスティン、文句言ってごめんなさい。(地図③:名前わからないので確認します。)
醤油ベースのヌードル、パリパリにあげた具材がめちゃくちゃ美味しかったのでまた食べたいです。
ジャスティン「スティングレイってしってるか?」
「毒のある平ぺったいやつ(エイ)でしょ」
ジャスティン「うまいぜ」
「は?食べるの?」
美味しかった・・・。うなぎの白焼のようにふっくらとしていて思わず箸が進みました。ジャスティン曰く酒のつまみに最高だそうです。僕はお酒が全く飲めないのでわかりません。
手羽先とチキン、日本で食べるのと変わらず美味しかったです。
サテー(東南アジアの焼き鳥)は以前にも食べましたね。ソースがやけに甘いのでそこまで好きになれません・・・。基本的には美味しいですけどね。
ここまで80kmほど走ってきたとはいえ、結構食べてもいたのでお腹の方は限界ギリギリでしたがジャスティンの好意に応えるため一生懸命食べました。ありがとうジャスティン!!ちなみにこの日はほとんどジャスティンがおごってくれたので、今後頭が上がらなくなりそうです。ラボではジャスティンの奴隷になることもいとわない覚悟です。
ジャスティンのおもてなしを受け止めて、帰路につきます。ペダルを漕ぐ力は十分残っていたものの、自転車を担いで階段を上る力はそもそもあまりないので堪えました。
それでも、暗闇のマリーナエリアで面白い集団に遭遇しました。
シンガポールの珍走団とも言うんでしょうか。彼らは電動キックボードに乗っています。派手なライトにスピーカーを積んで、爆音で音楽を流しながらのろのろ走っているのです。ロードバイクで軽く追い抜かせるほどのスピードでした。何がクールだと思ってあんなことをしているのか全く理解できなくて思わず笑ってしまいます。どこの国にもいるんですね。日本よりは危なくないのでいいと思います。
普段ナイトライドはしないし、せっかくのマリーナエリアなのでちょっと立ち止まって撮影タイム。この写真は結構気に入っています。
still here #marinabaysands #Singapore #roadbike #cycling #nightride #night
もちろん、車道を爆走して帰りました。気持ちがいいものです。
go straight #roadbike #nightride #Singapore #timelapse
と、いうことでジャスティンとのサイクリングでした。チャンスがあれば別の場所にも連れていってもらいたいですね。
走行記録(参考)
走行距離:110.69km
走行時間:6時間43分
平均時速:16.4km/h